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宮澤賢治を読む
2017/10/10 11:57 投稿者: manager (記事一覧) [ 40hit ]

著 者─秋枝美保
発行人─渡部純子
発行所─有限会社 朝文社
 

今宮沢賢治を語り、今まさに生きづらさを感じながら日々を送っている人たちに、賢治が残したことを伝えたいと、切に願います。現代は、一つの時代が終わってしまったにも係わらずまだ次の新しい体制が固まっておらず、混沌の状態にあります。その中では、社会の仕組みが破綻し、弱い立場の人にそのしわ寄せが最も強く出ています。こういうとき、最初に動き出すのはどのような活動かと考えると、それは弱い人の、あるいは弱い人を思いやる人の、個人の立場から出て来る、やむにやまれぬ表現ではないかと考えます。今、文学は終わったということがしきりに言われていますし、確かに明治以降始まった「文学」の体制がほぼ解体したことは間違いないと思います。
しかし、それは逆に、今こそ新しい「文学」が生まれてくる時を迎えたということに違いありません。「文学」が力を失い、言葉が力を失ったとき、その困難な状況の中で次の時代を開く詩人が新しい「文学」を生み出していくのです。宮沢賢治は、まさにそういう時代に地方に生き、生涯表現し続けた人であり、現代に一番ふさわしい文学者の一人です。賢治がどのように表現の生活を送ったのか、それがどのように賢治自身が生きることを助けたのか、今現在生きづらさのただ中にある私たちにとって大事なメッセージを読み取ることができればと願います。今も、まさにどこかで、誰かが、誰にも認められないまま、だが確実に新しい文学を生み出し続けているであろうことを、賢治の文学は確信させてくれます。
(はじめに より)

 

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